深夜酒類提供飲食店営業開始届出の提出書類
※この記事は、福岡県警の運用を前提にしています。
深夜酒類提供飲食店営業開始届出とは
深夜(午前0時〜午前6時)に酒類を主として提供する飲食店が行う届出制の手続です。
許可ではなく届出のため、要件は比較的シンプルですが、
提出書類は意外と多く、形式不備で差戻しになりやすいのが特徴です。
※深夜酒類提供飲食店営業開始届出には、
人格要件はありませんので、身分証明書は不要です。

【個人・法人共通】提出書類一覧とざっくり解説
1.深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書
メインとなる届出書です。
- 店舗名・所在地
- 建物構造
- 照明、音響設備の詳細
などを記載します。記載内容は、後述する図面・営業方法書と必ず整合させる必要があります。
2.営業の方法を記載した書類
「どのような営業を行うのか」を文章で説明する書類です。
- 酒類提供の方法
- 営業時間
- 客層・営業形態
などを記載します。
警察が風俗営業に該当しないかを判断する重要書類なので、表現は慎重に行います。
3.店の図面一式
(1) 営業所の平面図
店内のレイアウトを示す平面図です。
- 客室
- カウンター
- 厨房
- 出入口
などを明確に記載します。
(2) 求積図
営業所・客室・厨房等の床面積を計算する図面です。
- それぞれの面積
- 計算過程
を記載します。レーザー計測器等を用いて、正確に計測しましょう。
(3) 立面図
壁面の状態を示す図面です。
- 見通しの確保
- 仕切りの高さ
などを確認する目的で提出します。
4.照明・音響設備の配置図
- 照明器具・音響機器の種類
- ワット数
- 設置場所・個数
を記載します。
※客室内の照度が20ルクス未満にならないことが要件です。
※スライダックス(調光装置)は不可とされるため注意が必要です。
5.用途地域証明書(法定外書類)
店舗所在地が、深夜酒類営業可能な用途地域かを確認するための書類です。
- 市区町村が発行
- 建築指導課などが窓口
福岡WEBまっぷを活用しましょう。
6.営業許可通知書の写し
飲食店営業許可(食品衛生法)の写しです。
- 福岡市の場合:中央保健所などが発行のもの
すでに飲食店として合法的に営業できる状態であることを示します。
7.メニュー表
実際に使用するメニューを提出します。
具体的な商品名、価格がわかるように表記します。
併せてセット料金もわかるようにしましょう。
8.従業員名簿
- 氏名
- 生年月日
- 住所
などを記載します。
反社会的勢力排除や、未成年者就労確認の意味合いがあります。
従業員名簿に関しては、風俗営業の記事で詳しく解説しています。
9.誓約書
- 法令を遵守すること
- 不適切営業を行わないこと
などを誓約する書類です。様式は警察署指定のものを使いましょう。
【個人営業の場合】追加書類
10.住民票
- 本人分
- 発行後3か月以内
本籍記載が求められる場合があります。
【法人営業の場合】追加書類
11.法人の定款の写し
- 原本証明付き
例:
「本謄本は原本に相違ありません。
令和○年○月○日
株式会社○○ 代表取締役○○ 印」
定款原本証明は古物商の記事を参考にしてください。
12.法人の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
- 法務局発行
- 発行後3か月以内
法人の存在・役員構成を確認するための書類です。
13.役員全員の住民票
- 本籍記載あり
- 監査役を含む全役員分
欠けると確実に差戻しになります。
提出時の注意事項(重要)
- 黒色ボールペンで記載
- 読みやすい字体で正確に記入
- 修正液・修正テープは使用不可
→ 二重線で訂正 - 提出時間:平日9:00〜16:00
- 営業開始の10日前までに提出
→ 受理後10日経過で営業可能 - 書類はすべて発行後3か月以内
まとめ

深夜酒類提供飲食店営業開始届出は届出制ですが、
- 図面
- 営業方法書
- 照明・用途地域
など、実質的な審査ポイントは多く、形式不備で止まりやすい手続です。
特に、図面の整合性と営業実態の説明がズレると、補正や再提出になります。
「とりあえず出す」ではなく、最初から警察目線で整えた書類作成が重要です。


