福岡で風俗営業許可を取るならまず「事前相談制度」を使おう
―― 申請の成功確率を上げ、後戻りリスクを減らす実務ガイド
風俗営業(例:キャバクラ、スナック等)の許可申請は、
福岡県内でも警察署を窓口に行う重要な手続きです。
そんな中で、福岡県警が独自に設けている「事前相談制度」は、
初めて風俗営業の許可申請を行う方にとって非常に有益な制度となっています。

事前相談制度とは?

「事前相談制度」とは、風俗営業許可の本申請前に、
- 営業予定場所が風営法の基準を満たすか
- 周辺環境(保護対象施設との距離等)に問題がないか
- 営業所の構造・設備などに問題がないか
を、管轄する警察署(生活安全課等)に確認・相談できる制度です。
この制度は、警察署側が計画段階でチェックするため、後から本申請で不備を指摘されて修正しなければならない手戻りを防ぐ効果があります。
事前に確認した上で申請を進めることで、申請の精度が高くなり、許可取得までのリスクを低減できます。
※ なお、この制度は必ず行うことが義務とされているわけではありませんが、実務上はほとんどの案件で活用されています。
事前相談で確認できるポイント
こちらの記事でも解説しております。
▶︎ 営業場所の適合性(場所的要件)
風俗営業には、営業できる地域とそうでない地域があります。特に、
- 学校・児童福祉施設・病院・図書館・診療所・公園など
- これらの「保護対象施設」からの一定距離要件
といった場所的制限があり、営業地が条件を満たしているかの確認が重要です。
地図を見るだけでは??
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
・公園であれば「児童福祉法に基づく児童遊園」なのかどうなのか
・病院に入院設備は伴っているか、その場合の病床数
・学校は学校教育法第1条に規定する学校なのかどうか
等々、確認することが多く自分で調査するとかなりの時間がかかってしまいます。
調査をしたとしても見落としがあった場合、絶対に許可は下りません。

▶︎ 営業所の構造・設備
風俗営業法では、営業所の平面図・照明計画・客室配置など、
構造・設備面の要件が細かく定められています。
これら要件を事前に警察側と共有し、問題点を洗い出せます。
客室の要件等はこちらの記事にまとめています。
▶︎ 図面・見取図、用途地域の確認と書類作成方法
事前相談時に提出する主な資料:
- 申請事前相談書(所定の様式)
- 営業所周辺の見取り図
- 営業所の構造図面(平面図・立面図等)
- 用途地域証明書等の資料
などがあり、本申請に先立って図面の誤りや不足を把握できます。

略図は申請場所を中心とし、円を描きます。
保全対象施設までの距離をわかりやすくするためです。
なお、ゼンリンでは部分的な地図が複製許諾付きで約1,000円で購入できます。
用途地域証明書に関しては、「福岡WEBまっぷ」から印刷します。
これを行うことで申請場所の用途地域を証明することができます。
以前までは市役所等で証明書の取得が必須でしたが、
現在は「福岡WEBまっぷ」で無料取得できます。

このように商業地域や住居地域がハッキリとわかるため、証明書として活用されています。
事前相談のメリット

✔︎ 許可申請前に不備を解消できる
警察署による事前チェックにより、
- 風営法が求める場所的要件
- 構造・設備上の要件
について、計画段階で不備を発見・修正できる点は大きなメリットです。
結果として、申請後の手戻りが減り、スムーズな許可取得につながります。
✔︎ 心理的な安心感が得られる
「この店舗で本当に風俗営業の許可が取れるのか?」という初期段階の不安を、
おおよそ排除できます。特に初めての開業者にとっては、事前相談で得られる警察の見解は精神的な支えになります。
✔︎ 手数料が無駄にならない
事前相談を行い、もし要件を充足しないことが判明した場合は特にお金はかかりません。
事前相談は無料でおこなわれており、無駄な経費を削減できます。
注意点・実務上のポイント

⚠︎ 時間がかかる可能性
事前相談は、場所的・構造的要件の調査が入るため、
本申請より早めに計画を進める必要があります。
場合によっては事前相談の結果に1か月以上の期間を要することもあります。
相談や確認、と聞くと数時間や数日で結果がわかるような印象を受けますが、
警察がしっかりと調査をおこなうため、思った以上の日数がかかります。
福岡での標準的な許可申請の流れ
- 店舗の計画・事前相談資料の準備
- 管轄警察署で事前相談(任意だが推奨)
- 必要な修正・再確認
- 本申請書・添付資料の提出
- 審査・実査(公安委員会等)
- 許可証交付
福岡県内では、許可本申請から許可証交付まで一般的に約55日程度かかると言われています。
まとめ

福岡で風俗営業の許可申請を行う際、事前相談制度は必須ではないものの極めて有益な制度です。
計画段階で専門的観点からのチェックを受けるため、
- 許可対象場所が風営法上適合しているか
- 周辺環境(保護対象施設等)との関係は問題ないか
- 構造的要件・設備要件に不足がないか
といった点を、申請前に解消することが可能になります。
事前相談をうまく活用し、後戻りのない許可申請につなげてください。