電気工事業の建設業許可と電気工事業登録

無資格者の実務経験が認められない理由と注意点を徹底解説

※他の業種については以下の記事にまとめています

建設業許可の種類 29業種の工事内容と区分

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電気方事業について

電気工事業は、
建設業法と電気工事業法の双方の規制を受ける業種であり、
無資格者の実務経験が一切評価されない、極めて厳格な分野です。

特に重要なのは、次の点です。

・無資格者の実務経験は、専任技術者要件として認められない
・電気工事業登録を受けていない事業者での実務経験は成立しない
・特定建設業では、一級資格者等でなければ専任技術者になれない
・建設業許可があっても、電気工事業法上の手続きは別途必要

そのため、
自社の役員・従業員の職歴、保有資格、卒業学科を一つ一つ整理し、
どの制度の要件を満たしているのかを正確に把握することが、
許可取得への最短ルートになります。


1.電気工事業とは

電気工事業とは、
電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)に基づき、
一般用電気工作物または自家用電気工作物を設置し、
又は変更する工事を行う事業を指します。

なお、以下は電気工事には該当しません。

・電気工事士法施行令で定める軽微な工事
・家庭用電気機械器具の販売に付随して行う工事
・工場出荷状態のままコンセントに差し込むだけの行為


2.電気工事業は無資格者の実務経験が認められない

電気工事業の建設業許可では、
資格を持たない状態で行った実務経験は、年数に関係なく評価されません。

通常の建設業では、

・資格なしで10年以上の実務経験
・指定学科卒業と実務経験の組み合わせ

が認められる場合がありますが、
電気工事業ではこの考え方は通用しません。

つまり、
電気工事業の専任技術者になるためには、
必ず法定資格が必要ということになります。


3.一般建設業における専任技術者の資格要件

一般建設業の電気工事業で、
専任技術者として認められる主な資格は以下のとおりです。

・第1種電気工事士

・第2種電気工事士
 合格後3年以上の実務経験が必要

・電気主任技術者(第1種から第3種)
 合格後5年以上の実務経験が必要

これらの資格を有していない場合、
実務経験がどれだけ長くても
専任技術者になることはできません。


4.特定建設業における専任技術者の厳格な制限

電気工事業は、
建設業法上の「指定建設業」に該当します。

そのため、
特定建設業の許可を受けようとする場合、

・一級の国家資格者
・国土交通大臣が認定した者

に限って、専任技術者として認められます。

実務経験のみで、
電気工事業の特定建設業の専任技術者になることはできません。


5.電気工事業登録と建設業許可の関係

電気工事業を営もうとする場合、
建設業法に基づく許可とは別に、
電気工事業法に基づく登録・届出等が必要です。

整理すると、次の関係になります。

電気工事業登録
工事の請負金額に関係なく必要

電気工事業の建設業許可
請負金額が500万円以上の工事を請け負う場合に必要

建設業許可を取得していても、
電気工事業を営む限り、
電気工事業法上の手続きは省略できません。


6.電気工事業登録にも資格が必要

電気工事業登録を行うためには、
以下のいずれかの資格が必要です。

・第1種電気工事士
・電気工事施工管理技士
・第2種電気工事士と実務経験
・電気主任技術者と実務経験

特に、第2種電気工事士や電気主任技術者の場合、
実務経験の積み方が重要になります。


7.実務経験は登録事業者でなければ成立しない

電気工事業は、
登録を受けた事業者のみが適法に行える事業です。

そのため、

・電気工事業登録をしていない会社
・無資格の状態で行った電気工事

これらは、
電気工事業登録においても、
建設業許可においても、
実務経験として認められません。

正しい流れは次のとおりです。

資格を取得
電気工事業登録を受けている会社で実務経験を積む
電気工事業登録を受ける
建設業許可の要件を満たす


8.電気工事業者の種類と定義

電気工事業者は、
電気工事業法上、次の4つに区分されます。

登録電気工事業者

建設業許可なし
一般用電気工作物のみ、または一般用と自家用
5年ごとに登録更新が必要

通知電気工事業者

建設業許可なし
自家用電気工作物のみ

みなし登録電気工事業者

建設業許可あり
一般用電気工作物のみ、または一般用と自家用
登録更新は不要
ただし登録事項変更時は届出が必要

みなし通知電気工事業者

建設業許可あり
自家用電気工作物のみ


9.無登録・無届出で営業した場合の罰則

電気工事業の登録等を行わずに営業した場合、
次の罰則が定められています。

登録電気工事業者の登録を受けずに営業
1年以下の懲役または10万円以下の罰金、又は併科


10.許可取得に向けて今できること

電気工事業では、
後から実務経験を積み直すことが非常に困難です。

そのため、

・現在の保有国家資格
・過去から現在までの職歴
・勤務先が適法に登録されていたか

を一つ一つ確認し、
制度に合った形で準備を進めることが重要です。

まずは、
建設業許可の取得に向けて、
確実に一歩前進できる行動から始めていきましょう。

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