【古物商の「管理者」が身につけるべき知識・技術・経験とは?】
古物商として営業するためには、
「管理者」に対して一定の知識・技術・経験を身につけさせる努力義務がある、
という規定をご存じでしょうか?
普段あまり注目されない部分ですが、
古物営業法では 管理者の役割 が非常に重要視されています。
特に、不正品や盗難品を市場に流さないため、
管理者が正しい判断を下せるよう教育を行うことが求められています。
本記事では、
古物商が管理者に習得させるべき
「不正品かどうかを判断するための知識・技術・経験」
についてわかりやすく解説します。
■ 法律が求める「知識・技術・経験」とは?

古物営業法第13条第3項では、
古物商や古物市場主は管理者に対して、
扱う物品が不正品(盗難品・改造品など)かどうかを判断できる
必要な知識・技術・経験を得させる努力義務があると定めています。
これは、
「管理者がきちんと不正品を見抜ける状態にしておきなさい」
という意味です。
では、具体的にどのような知識や経験が必要なのでしょうか?
■ 具体的にはどんな内容?
国の定める基準(施行規則第14条)では、
管理者が身につけるべき内容を次のように示しています。
● 1. 不正品かどうか判断するための基礎知識
扱う古物の特性、よくある不正の手口、識別ポイントなど、
取扱品目に応じた知識を身につける必要があります。
- 自動車・二輪車であれば車台番号の確認方法
- 時計、宝飾品類であれば真贋鑑定能力
- 刻印の不自然な点
- 改造や部品交換の有無
などが該当します。
● 2. 車体番号・刻印等の識別や改造の見極め
特に自動車やバイクなどを扱う営業所では、
盗難車両は刻印が削られていたり、
別の番号が打ち直されていることがあります。
管理者は、
「刻印が本来の状態かどうか」
「不自然な溶接跡がないか」
「部品の一致性は取れているか」
などを判断できるレベルの知識が求められます。
● 3. 業務経験または講習の受講
施行規則では、次のいずれかによって
知識・技術・経験を補う方法が認められています。
- 同種の中古品を3年以上取り扱った経験レベルの知識と技術
- 一般社団法人などが実施する古物関連の講習を受講すること
特に中古自動車・中古二輪の管理者は
一定年数の取引経験が求められる場合があります。
■ 管理者に教育をするのは古物商の義務
ここが非常に大切なポイントです。
法律では「努力義務」とされていますが、
実務上は 管理者が適切な知識・技術・経験を持っていない=重大なリスク になります。
なぜなら…
- 不正品の見抜きが甘い
- 盗品が店頭に並ぶ
- 警察から指導を受ける
- 悪質な場合は営業停止
こういった可能性があるからです。
そのため、古物商の事業者は
管理者に対して 継続的な教育 を行うことが推奨されています。
■ 特に自動車・バイク、時計・宝飾品類業者は要注意
中古車・中古バイクや時計・宝飾品類は盗難や不正品が多く、
不正な番号打刻や改造車、模倣品が流通しやすい分野です。
そのため管理者には、
特に次の能力が求められる場合があります。
- 車台番号の確認方法
- 真贋鑑定能力
- 改造の痕跡の見抜き方
- 部品の組み替えの有無
実務経験が必須とされることもあるため、
自動車分野や時計・宝飾品類の古物商は管理者選びが非常に重要です。
■ まとめ

管理者が身につけるべき
「知識・技術・経験」の内容をまとめると次のとおりです。
- 不正品を見抜く知識
- 取扱う品目の適切な識別方法
- 車体番号・刻印・改造の判断技術
- 業務経験または講習の受講
古物商として適正な運営を行うためには、
管理者のレベルをしっかり確保することが欠かせません。