古物商の行商とは?行商従業者証が必要なケース・不要なケースと許可証携帯義務

古物商の営業において、「行商」に該当するかどうかは非常に重要です。
行商に該当する場合には、

  • 許可証の携帯義務
  • 行商従業者証の携帯義務

といった、店舗営業とは異なるルールが適用されます。

この記事では主に、行商に関する取扱いを正確に整理します。


1.古物商における「行商」とは

古物営業における行商とは、
営業所以外の場所で古物の売買等を行う営業形態を指します。

具体的には、

  • 取引相手の自宅での出張買取
  • イベント会場や催事場での取引
  • 営業所外での売却・出品

などが該当します。


2.新車の下取りでも行商従業者証は必要か

(1)営業所内のみで下取りを行う場合

営業所内でのみ下取りを行い、
営業所外で古物の売却を行わない従業員については、

👉 行商従業者証は不要です。


(2)相手方の自宅で下取りを行う場合

一方で、
相手方の住所で下取りを行う従業員については、

👉 行商に該当し、行商従業者証が必要となります。


3.中古車オークションに出品する場合

中古車オークションへの出品は、

  • 営業所以外の場所で行う営業
  • 行商に該当

と整理されています。

そのため、

👉 行商従業者証が必要となります。


4.行商時に許可証のコピーは使えるか

結論

許可証のコピーでは不可です。
許可証そのもの(原本)を携帯する必要があります。

理由

行商時には取引の相手方に許可証を提示する場面があり、
コピーでは信用性に問題があるためとされています。

整理

  • ❌ コピー → 不可
  • ⭕ 原本 → 必須

5.行商従業者証とは

行商を行う場合、
実際に行商に従事する者が携帯すべき証明書が行商従業者証です。

許可証の原本は1枚しか発行されないため、従業員は従業員証を作成して対応します。


6.行商従業者証の様式について

根拠規定

  • 古物営業法施行規則 第10条
  • 施行規則 別記様式第12号
引用:警視庁HP
引用:警視庁HP

様式の考え方

行商従業者証は、
施行規則別記様式第12号に「かなう」ものであれば足ります。

  • 自ら作成したもの
  • 他から入手したもの

いずれでも問題ありません。


7.団体が定めた様式も使用可能

次の要件を満たす様式も使用できます。

  • 古物商の団体が構成員に共通して利用させる目的で定めたもの
  • 国家公安委員会または公安委員会の承認を得ているもの

(施行規則第12条)


8.行商従業者証の記載事項(別記様式第12号)

表面

  • 行商従業者証
  • 写真
  • 氏名
  • 生年月日

裏面

  • 古物商の氏名または名称
  • 古物商の住所または居所
  • 許可証番号
  • 公安委員会名
  • 主として取り扱う古物の区分

9.サイズ・材質・写真の基準

サイズ

  • 横:8.5センチメートル
  • 縦:5.5センチメートル

材質

  • プラスチック
  • またはこれと同程度以上の耐久性を有するもの

写真

  • 行商をする代理人等の写真
  • 縦2.5センチメートル以上
  • 横2.0センチメートル以上

10.実務上の重要ポイント整理

  • 行商に該当する場合
    • 許可証(原本)

または

  • 行商従業者証
    の携帯が必要
  • 営業所内のみの取引であれば、行商従業者証は不要
  • 相手方の自宅・オークション会場等は行商に該当

11.まとめ(結論)

  • 営業所内のみの下取り → 行商従業者証は不要
  • 相手方の自宅での下取り → 行商従業者証が必要
  • 中古車オークションへの出品 → 行商従業者証が必要
  • 行商時に許可証のコピーは不可、原本携帯が必須
  • 行商従業者証は別記様式第12号にかなうものであれば自作可能